この本で紹介した研究からひとつ重要な教訓を引きだすとしたら、わたしたちはみんな、自分がなんの力で動かされているかほとんどわかっていないゲームの駒である、ということだろう。わたしたちはたいてい、自分が舵を握っていて、自分がくだす決断も自分が進む人生の進路も、最終的に自分がコントロールしていると考える。しかし、悲しいかな、こう感じるのは現実というより願望 ―自分をどんな人間だと思いたいか― によるところが大きい。